2021/10/23 05:15

秋の季語に「爽やか」という言葉があります。
爽やかと聞くと初夏をイメージしますが、元々はさらりと乾いた秋風が吹くことをさします。

秋は、青空の下でワークアウトを楽しんだり、ヨガのプラクティスも高いパフォーマンスを発揮することができる最高のシーズン

Udaya Yoga Studioにて開催されるMohini 先生の講座「ノンフィクショYOGA全8回/第5回目のテーマは「現代におけるアサナのプラクティス」。

ヨガの歴史やプラクティスの意味、そしてその先にあるものは何なのか?いよいよ折り返しの後半戦です。

ヨーガの始まり

ヨガ(ヨーガとも表記)の始まりは太古の昔に遡ります。

紀元前2,500年頃、世界四大文明の一つとして知られるインダス文明の都市遺跡「モヘンジョダロ」がその起源と言われています。
その後、バラモン教の奥義書である「ウパニシャッド」でヨーガの表記を確認し、ヨガに関わる様々な教えを体系的にまとめた最古の教典ヨーガ・スートラ」が誕生します。

現代ではハタ・ヨガをベースに様々な流派が誕生し、インド、アメリカ、ヨーロッパを中心に世界中で大きなムーブメントとなりました。
内側への集中とリラックスから成るメディテーション、更にはヴィンヤサというスタイルにカテゴライズされるアクティブメディテーション、アシュタンガヨガなどへと広がり、ヨガは広く認知される様になりました。
プラクティスの目的とは

私は毎日のプラクティスは、自分自身とのセッションと表現しています。
天気や体調により、カラダの声を聞く余裕がなく呼吸が浅くなったり、心身の疲労やカラダの痛みがあるとイメージ通りの動きができないことも珍しくありません。

これはけしてネガティブなことではなく、今起きている事実を受け入れるという練習にも通じます。

ネガティブに感じる原因はマインドの癖。
記憶がつくる完成形への執着は、時に怪我や痛みを伴うことも忘れてはいけません。

例えば背骨のねじれがある場合「正しい位置に戻す=アジャストメント」というアプローチがあります。
でも私たちの背骨は、自律神経やホルモンのバランスを保つため、本能的にねじれるという性質も持っているのです。

背骨のねじれは背中の硬さ、ストレス、免疫力の低下、さらには遺伝的に肺機能が弱いことなどが考えられます。

全てはネガティブな要素に感じるかもしれませんが「必ずしも悪いことではない」とモヒニ先生は言います。

人は元々遺伝子も体質も性質も、筋肉や骨格だって違うのだから、もし形という正解があるとすれば、個性への理解に他ならないと言えます。

プラクティスでは自分なりの答えを見つけることが必要となり、アプローチやプロセスを正しく理解し、経験することにこそ意味があります。
つまり執着を無くし、もっと高いところへ意識を向けていくことが必要となるのです。

伝統的なハタ・ヨガをベースに、4つのシークエンスで構成されたモヒニ先生のクラスでは、プラーナヤーマの視点からもメディテーションという面から見ても、化学的かつ丁寧なアプローチによってカラダとココロが緩む=リラックスに繋がることを体感として理解することができます。

◼️バランス:重心の取り方、骨盤の位置がキーポイント
◼️シッティング:中心の座骨を床に立て、下半身を力強く踏むことでカラダ全体が開く
◼️インバージョン:骨盤を後傾させて中心に戻す意識、股関節の柔軟性、脚の使い方が大切
◼️スタンディング:尾骨を恥骨に近ずけ引寄せる意識、バンダ=エネルギーセンターの活性化

練習と経験を積み重ねることで、下肢は力強くアサナは安定、それは実生活へと波及します。
潜在意識に組み込まれた記憶や経験というのは、人生において必要なタイミングで現実化します。
つまり「想いが現実になる」というのはファンタジーではなく、心身の化学反応や変化がもたらしたロジックな結果なのです。

同じ場所に住んでいても見える世界は人それぞれ。
でもどんな人でもアサナの安定により、慣れ親しんだ世界観は驚くほどに変化していきます。
今、ネガティブな要素が多いと感じるのならば、それと同じだけのチャンスがあることを忘れないでください。
人はいつでも変化できる、だから人生は面白いのです。

プラーナヤーマと呼吸

#3でも触れたプラーナヤーマとは、サンスクリット語の「プラーナ」と「アーヤーマ」という2が合わさった造語。
プラーナは「氣=エネルギー」アーヤーマは「制御と拡張のバランス」、つまり呼吸をコントロールしてエネルギーの制御と蓄積を円滑に行うことを意味します。
「周りの音や情報を制御して集中力を高める」という経験、皆さんにもありますよね。
これがまさにプラーナヤーマです。

五感は外的な意識の現れで、外側の色々な情報をキャッチし、脳や神経を通して全身に伝えます。
感覚器官の中でも耳は特に吸収力が強く、過剰になると頭痛、耳鳴り、難聴など不快な症状が現れるほどです。

ヨガのプラクティスにおいても、アサナへの執着が外れ呼吸に意識が向くと、物事を感覚的に理解できる様になり、より深くプラーナヤーマに入りやすくなります。

プラクティスやメディテーションにおいては、上への意識が強くなり、肺や腹部が広がってカラダの中では深い呼吸が流れます。
この深い呼吸こそが自律神経の安定をサポートしています。

アサナのプラクティスで意識を下に向け、下肢の安定や力強さを強化することで、マインドはより安定、そのエネルギーは内側で絶え間無く循環し、さらなるマインドフルネスへと繋がります。


「気が動くと心が動く」
私たちからプラーナ(気・エネルギー)がなくなるとは、死を意味します。
だからこそ、生ている限りエネルギーを高め循環させる必要があるのです。



アクティブメディテーション

思考が忙しい時やメンタルが不安定な時は、思い切りカラダを動かす事で、やるべきことがより鮮明に見えてきます。
それがネガティブでもポジティブでも、与えられたンスピレーションや課題を受け取り、真摯に向き合うことから始めます。

モヒニ先生はヨガの⽬的を生きる知恵と実行⼒を養い、自分のエネルギーを高めて、周りにポジティブな連鎖を起こすこと」と伝えています。
それは同時に、自分自身の中に余白という空間を作り、魂の成長を促すことでもあると思います。

アプローチは違っても目指すところは同じ、瞑想やアサナのプラクティスはあくまでプロセスであることを、いつも忘れないで下さい。
アサナは、自分が進みたい場所のイメージを明確化し、前向きな考え方への切り替え、自分の軸を理解することをいつでも教えてくれます。

フィジカルな練習を継続し、精神と肉体のバランスを整えることで、人生はもっともっと豊かになるはずです。

第5回目の講座もあっという間の時間でした。
残すところあと3回、アサナのプラクティスを日常に生かし、感謝と敬意を持って生きることを全力で楽しみましょう。